太陽光パネルが台風で被害を受けたら?被害の原因や対処法を解説

日本は地震、台風など自然災害に見舞われることも多く、被災への備えの重要性が叫ばれています。太陽光発電は災害対策として蓄電池と共に国が普及を推し進めているエネルギー自給を可能にする施設ですが、その太陽光発電設備が台風で被害に遭うことはないのかを懸念している方もいるのではないでしょうか。

 

この記事では、台風で太陽光パネルが故障するケースやその原因、そして対処法について解説します。実例を交えて把握することで、導入に向けてしっかりとした備えができるでしょう。

 

目次

台風による太陽光パネル設備の故障ケース

太陽光パネルは住宅用の場合、ほとんどのケースで設置場所は屋根上です。設置場所からも台風による被災が心配されるところでしょう。台風によって発生する太陽光パネル設備の故障については、いくつかのケースが想定できます。実際に故障が出た際のスピーディーな対応を可能にするためにも、設備を設置する前にきちんと把握しておきましょう。

 

太陽光パネルや発電設備が飛ばされる

台風による太陽光パネル設備の故障ケースとしては、太陽光パネルや発電設備が飛ばされることが挙げられます。

 

日本において台風は大小の違いはあっても毎年のように各地に被害をもたらす自然災害です。したがって、太陽光パネル設備の設置にあたっても、本来は強風にも耐えられるように充分に対策がとられているものです。

 

しかし、近年の大型台風の破壊力は、想定される規模を上回る場合が少なくありません。実際、近年では2019年台風19号によって新潟県の設備でパネルが架台から脱落する被害が報告されました。

 

太陽光パネルの基礎に歪みが出る

住宅の屋根にではなく、地面に架台を設置した上に太陽光パネルを載せる野立て太陽光発電の場合、台風を原因とする強風や地滑りなどによって基礎に歪みが出たり、最悪のケースでは、基礎ごと押し流されたり、吹き飛ばされたりする危険性があります。

 

基礎がコンクリートであれば充分な強度があります。しかし、格安で施工を請け負う業者がコスト削減のために必要な基礎工程を省いたり、架台の間隔を過度に広く取ったりすることで、本来想定される風圧に耐え切れずに被害を生むことも考えられます。また、地盤が緩い土地に直接架台を設置すると、基礎に打ち込んだ杭が抜けてしまうかもしれません。

 

架台が損傷する

太陽光パネルに強風が直撃し続けて、パネルを支える架台がその風圧に耐えきれずに折れてしまったり、歪んだりすることがあります。また、飛来物がパネル部分や架台部分にぶつかり、その衝撃で損傷することも考えられるでしょう。

 

これを防ぐためには、強度を担保する施工ができる設置業者を選ぶことが重要です。その上で、提案された設計図面を基に耐久性や柱が適正な間隔で配置されているかなどについて、施工業者に質問するとよいでしょう。

 

冠水被害で電気系統が故障する

台風では、豪雨や河川の氾濫により、冠水被害が発生することもあります。地面から低い位置に発電設備がある野立て太陽光発電の場合、台風被害として最も懸念しなければならないのが浸水、水没の危険性です。

 

パネル自体は雨に打たれても問題ない仕様ですが、パネル裏側の端子ボックスやパワーコンディショナなどの機器が水没すると接触不良やショートを起こし、出火や感電の原因となります。住宅用設備も接続箱やパワーコンディショナの設置場所によっては浸水の被害を受けるかもしれません。

 

台風による太陽光パネル飛散の原因

太陽光パネルが飛ばされてしまうことは、その平たい形状を考えれば、台風による被害の中で最も想像しやすい被害といえるかもしれません。ここでは、台風による太陽光パネル飛散の原因を考えます。

 

台風の勢力の強さ

太陽光パネルが飛ばされる原因としてはまず、近年の台風の勢力の強さが挙げられるでしょう。

 

太陽光パネルに関しては、耐風圧や取り付け強度、パネル表面の強度についてJIS規格や法令によって厳格に定められています。しかし、勢いを緩めることなく本土に上陸するケースも見られる近年の台風の勢力は以前より増している現状です。よく耳にするようになった「想定外」の被害が出る可能性は考えておくべきかもしれません。

 

丁寧な施工が行われていない

台風をきっかけに引き起こされる故障には、太陽光パネル設置時の施工に問題があったというケースも少なからず発生しています。実際過去にも、本来取り付けられるべき金具が装着されていなかったためにパネルが吹き飛んでしまったという事例があるので注意が必要です。

 

こうした事態を避けるためには、施工業者選定の際に、太陽光パネル設置に関するノウハウと実績を持っているかを注意深く確かめておくことが大切です。ホームページに掲載されている施工事例や実績数を事前にチェックしておくことで、信頼のおける施工を行う業者であるかの判断材料とすることができます。

 

太陽光パネルが台風で飛ばされた場合の対処法

台風に対して事前に備えておいたとしても、想定外の被災というものは起こり得るものです。ここでは、太陽光パネルが台風で飛ばされた場合の対処法について見ていきましょう。誤った対処をして2次被害を出さないことが重要です。

 

まずは被害状況を確認する

台風が過ぎ去って外に出られる状態になったとき、被害状況を確認します。ただし、 不用心に破損した設備に近づくのは危険です。

 

まずは、発電量モニターで稼働状況を確認したり、目視で太陽光パネルに損傷がないか確認したりします。そして、異常が疑われる場合には、業者とコンタクトを取り点検を依頼しましょう。

 

可能であれば電源をオフにする

台風により太陽光パネル設備が被災すると、パネルや架台の損傷にとどまらず配線ケーブルが断線している可能性があります。断線を放置すると、漏電による出火や感電などの2次被害の危険性が増すため、特に注意して対応しなければなりません。太陽光を電力に変換するという仕組み上、被災により故障していても発電している可能性もあるでしょう。

 

したがって、被害状況を確認した上で、可能であれば電源をオフにすることが望ましい対処法です。

 

電源をオフにする作業についても、ひとつ間違えると大きな危険が生じる可能性があります。可能であれば、販売店や業者などのプロに依頼しましょう。やむを得ず自分で作業することが必要な場合には、絶縁対策や素手で触れないなど、安全を確保したうえで作業に当たることが大切です。

 

飛ばされた太陽光パネルなどを回収してもらう

台風に飛ばされて壊れた太陽光パネルや設備を自力で復旧させるのは、危険が伴いますのでやめましょう。また、廃棄処分についても、太陽光パネルの部材を適切な方法で処理する必要性からも、廃棄業者に回収してもらいます。

 

飛散した太陽光パネルによる感電や漏電には要注意

回収が完了するまでの間、飛散した太陽光パネルや設備による感電や漏電には注意する必要があります。システムが止まっても、既に発電済みの電気がケーブル内に残存していたり、雨水が浸水したりすることで、感電する恐れは少なからず残っています。

 

したがって、業者による飛散した太陽光パネルの回収と適切な漏電・感電防止処置が完了するまでは、不用意に機器に触れることがないよう心がけましょう。「触るなキケン」などと書き周囲に注意喚起することも状況によっては必要かもしれません。

 

台風被害は保険や補償でカバーしよう

台風により太陽光パネルや設備が被害を受けたときには、各種保険や自然災害に関する補償で金銭的な損害をカバーすることができます。ここでは、4つの対処法を具体的に確認しましょう。導入の際は、設置業者取り扱いの保証の内容をしっかり確認しておくことも重要です。

 

住宅用火災保険に加入している場合

住宅に設置した太陽光パネルや設備は、台風を含む自然災害をカバーできる住宅用火災保険に入ることで補償の対象にすることができます。メーカーが付ける太陽光発電システムの機器保証が、通常使用時の故障に対する補償に限って適用されることを考えると、台風被害に備える観点からは住宅用火災保険への加入は必須といえるでしょう。

 

ただし、住宅用火災保険では、豪雨による水災や飛来物の落下、太陽光パネルや設備における各種部材の盗難などの被害をカバーしていない保険内容の場合もあります。したがって、補償範囲をより拡充させたいと考えるのであれば、動産総合保険の補償内容を加味した住宅総合保険への加入も視野に入れておくことがおすすめです。

 

また、架台設置型の住宅用太陽光パネルの場合、火災保険ではなく家財保険での補償適用となる場合があります。保険会社や設置業者に相談して、どの保険で対応できるのかを確認しましょう。

 

クレジットカード会社などの保険に加入している場合

クレジットカードには、オプションとして加入できるさまざまな有料の付帯保険が用意されています。付帯保険の中に火災保険があれば、加入しておくことで台風被害に関する補償を受けることも可能です。

 

ただし、補償される被害の種類や補償の範囲については保険によって異なります。自然災害による太陽光発電の損害に対する補償が可能かどうか、クレジットカード会社に問い合わせた上で加入するようにしましょう。

 

太陽光パネルメーカーの保証に加入している場合

太陽光パネルメーカーが付ける発電システムの機器保証は通常使用時の故障に限定されるため、台風による被害補償には役に立ちません。

 

しかし、設置業者の中には個別に保険会社と契約して、自然災害に関する補償を用意しているところもあります。こうした業者に太陽光パネルの設置を依頼して自然災害補償に加入しておくことで、被災時の修理費用などの補償をよりスムーズに受けられるでしょう。

 

太陽光パネルが飛散して人に損害を与えた場合

太陽光パネルや設備の設置にあたっては、保険への加入が欠かせません。しかし、これだけではカバーしきれないケースも存在します。以下の2点のケースを確認しておきましょう。

 

・他者への損害は自然災害補償の適用外

自然災害補償は、台風により太陽光パネルや設備の設置者自身が受けた被害についてはカバーすることができます。一方、太陽光パネルが飛散して人に損害を与えた場合については、第三者の身体は補償対象から外れるため適用となりません。

 

・第三者への備えには賠償責任保険の加入が必要

第三者に対する補償を可能にするのが「賠償責任保険」です。火災保険の多くでは「個人賠償責任特約」がついていますが、自然災害が原因の第三者への補償は対象外となることに注意しましょう。

 

賠償責任保険の補償対象は、第三者の身体および所有物で、太陽光発電の設備機器を原因とする被害についての損失補償が保険により行われます。

 

なお、賠償責任保険が適用される実務については通常、設置者と被害者との示談成立により賠償額を決めた上で設置者が保険会社に保険金を請求し、保険会社による審査を経た上で被害者に賠償金が支払われるという流れになっています。

 

太陽光パネルなら、リベラルソリューションにお任せ!

太陽光発電は、太陽の光を利用して発電するので環境に優しく、余った電気は電力会社に売電できることから、経済的にも優れたシステムです。ご自宅への太陽光発電の導入を検討する際は、ぜひリベラルソリューションにご相談下さい。

 

リベラルソリューションは、2007年の創業以来、住宅用太陽光発電システム施工の豊富な実績を積み上げてきました。その過程で得たデータを基にした精度の高いシミュレーションの実施と、徹底した社員教育による質の高い営業対応によって、設置後のお客様の不安を一掃する息の長いサポートを実現しています。

 

特に、今後想定しておきたい台風災害への備えについては、事前の被害防止策だけでなく、発電システムの遠隔監視からトラブル発生時の補償サービスまで、業界の老舗としてのノウハウを生かした万全の体制を整えています。

 

まとめ

災害大国と呼ばれる日本において、太陽光発電の台風被害への備えは必要不可欠といえるでしょう。設置業者による適切な施工はいうまでもなく、被害に遭ったときの対処法や保険への加入など、多角的に対策することが重要です。導入後も安心の運用を実現するには信頼のおける設置業者を選ぶ必要があります。

 

リベラルソリューションでは、業界でも老舗といえる16年の実績に基づく丁寧な施工を実施しています。また、太陽光発電の台風被害を対象にした補償サービスもあり、被災時には全国の支社網を駆使した迅速な対応がお客様から高評価をいただいております。太陽光発電に関するご相談はお気軽にお申し付け下さい。

 

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