太陽光発電に興味があるけれど、いざ設置した後で後悔をしたくないという方は多いのではないでしょうか。そのような方は、まず太陽光発電についての知識を深めましょう。しっかりと予備知識を身につけることで、甘い話に惑わされる心配もありません。正しい知識を得れば、太陽光発電の設置で失敗する可能性をグッと減らすことができるでしょう。
そこでこの記事では、周囲への配慮や設置業者の選び方、情報収集の仕方まで手始めに覚えておきたい知識を解説します。導入に不安を感じている方は、ぜひ参考にしてみましょう。
太陽光発電設置で後悔しないためには、太陽光発電の基礎知識や見積もりのとり方、保証の選び方などおさえておくべきポイントがたくさんあります。メンテナンスの計画や周囲の住民への配慮も欠かせません。円滑に設置、運用するために大切な要素を詳しく解説します。自身に当てはまる内容はリストアップして、念入りに確認してみましょう。
太陽光発電で後悔するのはどんなケース?
太陽光発電を設置後に後悔しないためには、まず具体的にどのようなケースで後悔している人が多いのかを知っておきましょう。ここでは代表的な5つのケースを取り上げて解説します。
発電量・売電価格が想定以下
太陽光発電の見積もり時には、基本的にどの業者でもシミュレーションを行います。近年はシミュレーションシステムの精度も上がっていますが、各要素の入力ミスや、シミュレーションと異なる設置方法になってしまうなどして、想定よりも発電量が低くなることがあります。
また、パネルは販売業者によってメーカーや機種が異なることから、これが原因で発電量に差が出ることも考えられます。
発電量が少なければその分、電力会社から購入する電気量が増えたり、売電できる量が少なくなったりするため、後悔の原因となるのです。
パネルが低品質
販売業者によるパネルの差は、場合によっては粗悪品の使用につながるおそれもあります。
見積もりが安価だったからといってよく調べずに決めてしまうと、低品質な海外製パネルなどコストカットが顕著なものを設置されてしまうケースも考えられます。
これも発電量低下や、耐久性の問題から後述のメンテナンスコストの増加につながってしまうおそれがあるため、注意しましょう。
メンテナンスコストが想定以上
メンテナンスコストの認識は、各業者によっても差があります。
パネルそのものの定期点検は4年に1度程度が望ましいとされていますが、その費用に加え、パワーコンディショナー(パワコン)の交換も視野に入れなければなりません。選ぶ際は各メーカーの保証年数に注意が必要です。業者間の見積もり比較だけでなく、メーカーごとの保証範囲・年数も考慮に入れて選ばなければ後悔する可能性があるでしょう。
補助金が受けられない
太陽光発電に関する補助金は、制度の変動が大きく受け取れない可能性もあります。
例えば2021年度には、年々縮小傾向にあった国の補助金が廃止され、DER補助金(蓄電池設置の補助金)として受け取る形になりました。2022年からのDER制度は蓄電池を新たに設置し、かつFIT(固定価格買取)制度による売電を行わない場合など、条件が限定されています。
また、自治体によって予算の上限が決まっており、上限に達した自治体では補助金を受け取れないことから、予備知識が不足していたがために初期投資が予想より嵩んでしまう可能性があるのです。
業者選びに失敗
以上に挙げたような太陽光発電を設置に関する後悔は、正確にシミュレーションを行い、設置機器や補助金関連の最新知識もあり、相談にも乗ってくれる業者を選べば、そうそう起こるものではないといえます。
業者選びの段階から、複数の業者に見積もりを依頼したり、業者の言うことを鵜呑みにせずいったん自分で調べたりなど、自分でも知識を深めておくことが後悔しないコツです。
太陽光発電の知識を深める
太陽光発電の設置に関して、「設置するだけで簡単に利益が出る」といった話を耳にすることもあるかもしれません。しかし、勧められるままに話に乗ってしまうと、思わぬトラブルに巻き込まれる可能性もあります。そのような状況を回避するには、太陽光発電に関する予備知識を自分自身で身につけなければなりません。
10kW未満の容量の設備では余剰売電しかできないことや、大きな太陽光発電の設備を設置すればその分初期費用が多くかかるものの、発電効率が高いことなども知っておく必要があります。設置できるだけのスペースや経済的余力があるかなどを判断するために、設備にはどのような機器が必要となるのかは最低限確認しておきましょう。
複数の業者で比較する場合は長期的視野で
太陽光発電の設置では、複数の業者から見積もりを取ることもひとつの手段といえます。しかし、設置費用は業者によって幅があるため、平均的な相場や適正価格がわかりにくいものです。機能性などを考慮せず、本体価格などを安く打ち出している業者も多々あるので、見積もりの際は価格面よりも、内訳やサポートなどの内容を確認しましょう。
依頼する際に詳細を記載して欲しい旨を伝えるとスムーズに運ぶでしょう。気になるところは質問し、疑問や不満が解決しない場合は契約を急がずに一旦検討するなど、柔軟な対応を心がけることが重要です。
太陽光発電システムは長く使う設備であるため、価格で飛びつくことは後悔に直結しかねません。長く、安全に、安心して使うことができるかの視点をもつことが最重要といえるでしょう。
自分に合った保証を利用する
太陽光発電の設置業者は、基本的に太陽光発電システムのメーカーの研修および認定を受けています。そのため、太陽光発電の販売から設置、サポートまでを一貫して請け負うのが一般的です。
保証面も同様で、多くの設置業者がメーカー保証もその他の付帯保証もまとめて取り扱っています。自身が希望する保証を取り扱っているか、内容に見合った価格で提供してくれるかも重要なチェックポイントです。
メンテナンス費用について考えておく
太陽光発電は設置したら終了ではありません。安定した運用を維持するには定期的な点検とメンテナンスが必要です。4年に一度実施することが望ましいとされる定期点検も、数万円程度の費用がかかる場合があるので確認が必要です。
また、パネルも劣化すれば交換が必要です。太陽光発電システムの法定耐用年数は17年となっていますが、パネルの実際の寿命は30年を超えるともいわれています。メーカーによっては25年の保証をつけているケースもあります。パワーコンディショナも基本的に長く使う機器です。
そのため、定期的なメンテナンスによってトラブルを回避し、長期的に太陽光発電を利用していくことが節電や収益を維持するコツです。長く良好な状況を保つためにも、メンテナンス体制が整っていて信頼できる業者に依頼しましょう。
太陽光発電で後悔しないための業者選び
優良な太陽光発電の設置業者を選ぶためには、疑問を残さず解消してくれるか、強引な契約を迫ってこないか、といったポイントをチェックするのがおすすめです。業者の言いなりになるのは特に避けなければなりません。
設置してしまってから後悔することになっては遅いので、提案されたプランに無理がないかも含めて、依頼する業者は以下のポイントを参考にじっくりと検討しましょう。
気になる疑問を解消してくれるかどうか
一般の方にとって、太陽光発電の詳細を全て把握するのは難しいでしょう。そのようなときに頼れるのは、やはり専門業者です。分からないことを丁寧に解説してくれるか、横柄な態度を取らず快く対応してくれるかなど、業者のサービス品質や対応力によって契約するかどうかを判断する必要があります。
業者とは設置後も長く付き合っていく必要があるので、コミュニケーションが取りにくい業者との契約も避けましょう。自分に合った業者を見極めるためにも、積極的に質問するのがおすすめです。
契約を無理強いしないかどうか
契約を無理強いしてくる業者には特に注意しなければなりません。判断を急かすような態度を取られても、経済合理性のチェックにはしっかりと時間をかけるのがおすすめです。少しでも信用できないと感じた際には契約を見送ることも検討しましょう。
「価格の低さ」を前面に押し出す営業スタイルには特に注意が必要です。太陽光発電は導入後の売電収入による電気代の節約が大きな目的の1つなので、初期費用の安さで業者を選んでしまうと、結果的に失敗してしまう可能性があるので、注意が必要です。
自分に合ったプランを提示してくれるかどうか
太陽光発電システムの設置プランは初期費用や維持費、利益の増減などに関わる大切な要素です。そのため、希望した内容に合ったプランを提示してくれるかどうかは、業者を選ぶうえで重要な指標といえます。
日中ずっと日陰となるような部分にもパネル設置を提案してきたり、希望している規模を大幅に超えるプランを強く勧めてきたりするような業者の場合は契約を控えるのが無難です。自分の状況に合わせて、理想的なプランを提示してくれる業者を選びましょう。
長く信頼できる業者か
太陽光発電は普及が急速に進んだ背景もあって、それを取り巻く業界には新規参入企業も多く見られます。しかし、太陽光発電設備は耐用年数が30年以上といわれるほど、長く付き合う設備です。万が一、依頼した業者が倒産の憂き目に遭うようなことがあれば、その後のサポートを受けられない懸念もあります。
こうした事態を避けるためには長期的安定が見込める業者を選ぶのが一番です。どの程度の規模で事業を行っているのか、実績はどうかなどの業者の状況も確認しておくと安心でしょう。
太陽光発電で後悔しないための情報収集はどうする?
太陽光発電で後悔しないためには、太陽光発電で利益が出る仕組みや、設置することによるメリット・デメリットを把握しておかなければなりません。そのために有益な情報を収集するコツは、公的資料を参考にすることです。売電価格や電力プランについても下調べする必要があるので、情報収集のポイントをチェックしておきましょう。
自治体の補助制度情報をチェック
太陽光発電は初期費用に対して補助金を受けられる制度が自治体によって設けられている場合があります。金額や対象となる条件はそれぞれ異なるので、注意が必要です。
自分の住む地域に利用できる補助制度があるかは新電力ネットのホームページで確認できます。同じ自治体でも事業用や住宅用など適用条件の違う制度があるため、内容を確認して自分の条件に当てはまる制度があるかどうかを確認しましょう。
(参考: 『新電力ネット|補助金一覧』https://pps-net.org/bounty/solar)
売電価格についてリサーチする
太陽光発電を設置する際は、売電価格や電力プランについてのリサーチも大切なポイントです。効率よく節電したい、光熱費0円を目指したい、と考えている方は特にしっかりと情報収集しておきましょう。
売電価格については2023年現在、FIT制度は継続していますが、住宅用太陽光発電については16円/kWhと、前年から買取価格が1円下落しています。10年後の買取価格は電力会社によってまちまちになるため、事前に情報を集めておくことは重要です。
また、契約する買電プランによっては電気使用量によって割高になったり、乗り換えで違約金がかかったりするケースもあるので注意しましょう。
まとめ
太陽光発電で後悔しないためには知識を深めたり、事前にしっかり情報収集したりすることが大切です。見積もりを複数比較する、保証やメンテナンスについてリサーチするといった要点をおさえることで、太陽光発電の設置を有意義なものにできるでしょう。
しかし、太陽光発電は設備も制度も専門的な知識が必要です。分からないことがあるときは気軽に質問でき、疑問をクリアにしてくれる業者を見つけることが最も有効な手段といえるでしょう。
リベラルソリューションでは、お客様との縁を大切にした誠実なサービスを提供しています。太陽光発電の設置に関してネガティブなイメージを拭いきれないという方も、ぜひご相談ください。
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