蓄電池と太陽光発電の仕組みを丸っと解説します!

省エネや節電のために、蓄電池の設置や太陽光発電とセットでの導入、または買い替えを検討している方もいるのではないでしょうか。導入を迷っている方は、蓄電池の必要性を考えることで決断できるかもしれません。蓄電池の仕組み、太陽光発電との関係性を知ることで、蓄電池の必要性について理解できるでしょう。

 

そこでこの記事では、蓄電池や太陽光発電システムの仕組みについて詳しくご紹介します。一般的なパワーコンディショナとハイブリッドパワーコンディショナの違いや特徴、メリット・デメリットについても解説しているので、ぜひ参考にしてください。

 

目次

蓄電池の仕組み

蓄電池の仕組みのポイントは、内部の化学反応です。化学反応により蓄電池がどのように蓄電および放電されるのか、詳しく解説します。また、蓄電池には種類がありますが、種類によって仕組みが変わるのかどうかもあわせて解説しています。蓄電池の仕組みについて理解を深めましょう。

 

化学反応により蓄電・放電が可能

蓄電池の内部で化学反応が起こることで、電気を取り出す「放電」や、取り込む「蓄電」が可能になるシステムです。蓄電池の内部は、金属を主とする2種類の電極と電解質でできています。2種類の電極のひとつは、電子を放出したい物質が使われている「負極」です。

 

もうひとつの「正極」には電子を受け取る性質をもつ物質が使用されています。負極にたまった電子が回路を通じ、正極に送られて電気を流すのが放電です。負極はマイナス極、正極はプラス極とも呼ばれています。

 

乾電池と異なる点

蓄電池が放電する仕組みと乾電池が放電する仕組みは、基本的には同じです。しかし乾電池は内部の化学反応が終わって放電ができなくなると使えません。これが蓄電池と違う点です。

 

蓄電池の場合は、化学反応が終わり放電できなくなっても繰り返し充電して使えます。内部で放電時とは逆向きの電気を流すことで、逆の化学反応を起こし、放電前の状態に戻せるからです。この仕組みが「蓄電」です。

 

どの種類の蓄電池も仕組みは同じ

蓄電池には種類がありますが、種類は違っても、蓄電・放電が化学反応によって起こるという仕組みは同じです。内部の電極に使用されている素材によって種類が変わり、その種類によって用途は異なります。

 

種類は、リチウムイオン、ニッケル、鉛蓄、NASの4つが一般的です。4種類の中では乾電池タイプのニッケル水素電池や、スマホやノートパソコンなどに使用されるリチウムイオン電池がよく知られています。家庭用蓄電池に最も多く見られるのはリチウムイオン電池です。

 

太陽光発電の仕組み

仕組みを知るには、太陽光発電のシステムを構成している機器について理解することが第一です。各機器の特徴や役割を理解することで、太陽光発電の仕組みも理解できます。複雑そうですが、確認してみるとそれほど難しいものではありません。以下に各機器の役割を4段階に分けて解説します。

 

1.太陽光パネルで発電する

太陽光パネルは、太陽光の力で電気を作るパーツです。屋根などに取り付けた太陽光パネルで太陽光を受けて、直流の電気を発電します。

 

太陽光が太陽光パネルに照らされると、パネル内の電子がエネルギーを放出し、直流の電気を発電する仕組みです。しかし、直流の電気を発電しても家庭では使えません。家庭で使えるようにするためには、次のプロセスを経る必要があります。

 

2.接続箱に電気を集めてパワーコンディショナへ

接続箱は、太陽光パネルから送られてくる電気をまとめ、パワーコンディショナに送る役割をします。この他にも、落雷によるシステムの故障を防ぐ「被雷素子」や電気を遮断するための「開閉器」が組み込まれています。接続箱は屋外に設置されることが多く、軒下など雨があたりにくい場所が設置場所として最適です。

 

3.電気を交流に変換

直流の電気を交流の電気に変換するのがパワーコンディショナです。太陽光発電で発電した電気をそのまま家庭で使うことはできません。家庭で使うためには、パワーコンディショナで交流に変換する必要があります。ここで変換された電気は自家消費分として家庭内へ送られるか、電力会社へ売電されます。

 

4.室内分電盤で部屋に電気を送る

送られてきた電気は自宅の配線に分ける必要があります。分電盤を通すことで、太陽光でつくった電気を家庭で使えるようになります。太陽光発電設備がある場合の分電盤は一般の分電盤より一回り大きいサイズです。分電盤の中には太陽光発電のブレーカースイッチがあります。

 

蓄電池と太陽光発電をつなぐ仕組みとは?

蓄電池の設置は必須ではありませんが、蓄電池があれば、太陽光発電で集めた電気をためることができ、節電につながるので、おすすめです。省エネや節電効果を希望する方は多く、蓄電池を設置する人は増加しています。ここでは蓄電池と太陽光発電をつなぐ仕組みについて解説します。

 

1.発電した電気を交流に変換

太陽光パネルで発電した直流の電気は、接続箱に集められます。そのあとにパワーコンディショナへ送り、交流に変換してから家庭用電力として消費します。しかし、家庭用太陽光発電でも自家消費で全ての電力を使い切ることはまれです。使いきれない余剰電力は蓄電池設備がある場合、蓄電するために次の段階へ進みます。

 

2.再度直流に変換して蓄電池へ

蓄電池にためられる電気は直流のみです。太陽光のパワーコンディショナで交流に変換された電気を、蓄電池のパワーコンディショナを使い、再度直流に変換し直します。

 

このように、太陽光発電設備と蓄電池を併用する場合はふたつのパワーコンディショナが必要です。しかし、ハイブリット型のパワーコンディショナにすることで、ひとつにまとめることができます。

 

ハイブリッドパワーコンディショナってどんなもの?

ハイブリッドパワーコンディショナの主な特徴は、太陽光発電と蓄電池における電気の変換というふたつの機能がひとつにまとめられていることです。

 

太陽光発電と蓄電池の導入を考えている方は、メリットとデメリットを考慮した上で、ハイブリッドパワーコンディショナにするかどうか検討しましょう。

 

パワーコンディショナがひとつで済む

従来は、太陽光発電と共に蓄電池も使う場合、太陽光発電用と蓄電池用の2台のパワーコンディショナを使う必要がありました。しかし、ハイブリッドパワーコンディショナであれば、1台で済みます。

 

太陽光パネルで発電した直流の電気をそのまま蓄電でき、直流から交流への変換が行われません。1台でよいので、設置が省スペースになることもメリットです。

 

発電ロスが少ない

電力は直流から交流、交流から直流へと変換するたびに変換ロスが生じます。しかしハイブリッドパワーコンディショナであれば変換ロスおよび発電ロスが少なくなるため、電力の面からも1台のほうが効率的です。

 

ハイブリッドパワーコンディショナは、太陽光パネルで発電した電力を直流のまま蓄電池に溜めておけます。家庭で使う電気の分だけを交流に変換できるため、無駄がありません。無駄なく効率的に蓄電池に溜められることは、大きなメリットだといえるでしょう。

 

故障すると蓄電池も太陽光発電も使えなくなる

ふたつの機能を1台で担っているため、ハイブリッドパワーコンディショナが故障すると、蓄電池も太陽光発電も使えなくなるというリスクもあることを知っておきましょう。

 

従来のタイプは、供給用と蓄電用のパワーコンディショナが別々に設置されています。その場合は、蓄電用のパワーコンディショナが故障しても日中は太陽光発電用のパワーコンディショナから電力が供給され続ける形がとれるでしょう。

 

一方で太陽光発電のパワーコンディショナが故障した場合は、蓄電池のモードを切り替えることで買電による蓄電が可能になります。

 

ハイブリッド型にして2つの機能を1台にまとめることは、メリットばかりではありません。メリットとデメリットの両方を理解し、ハイブリッド型にするかどうかを検討しましょう。

 

まとめ

蓄電池があれば太陽光パネルで発電した電気を溜めておけるので便利です。購入する電力を減らせるため、電気料金の節約にもつながるでしょう。また、太陽光発電と蓄電池をセットで導入を検討しているなら、ハイブリッドパワーコンディショナにするかどうかもあわせて検討しましょう。

 

リベラルソリューションでは、太陽光発電と蓄電池の購入や買い替えなど、お客様のご希望に合わせて最適なご提案をさせていただきます。ハイブリッドパワーコンディショナについて詳しく知りたい場合も、お気軽にお問い合わせください。

 

ZoomミーティングによるWeb面談にも対応しています。実績に基づくしっかりとした説明とサポートで、施工まで対面がなくとも納得の設備導入が可能です。

 

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