自宅に太陽光発電を設置すると、電気代を節約しつつ災害に備えたり地球環境保護に貢献できたりします。太陽光発電は蓄電池とセットで導入するケースが多いため、蓄電池なしでも効果が得られるのかと疑問に感じる方もいるのではないでしょうか。
そこでこの記事では、太陽光発電は蓄電池なしでも導入できるのか解説します。蓄電池の有無による運用方法の違いや併用するメリットを知れば、自分の生活スタイルに合わせて効果的に太陽光発電を導入できるでしょう。
太陽光発電は蓄電池なしでも設置できる!
太陽光発電と蓄電池はセットで導入しなければならないわけではなく、太陽光発電だけ単独で設置することも可能です。ただし、蓄電池がなければ発電した電気を貯めたり、貯めた電気を後で使用したりはできません。
蓄電池がない場合、太陽光発電が稼働しているときは発電した電気を使用し、余った分は売電します。太陽光発電だけでも電気代の節約といったメリットは享受できますが、太陽光発電が稼働できない夜間に消費する電気は電力会社から購入しなければなりません。
蓄電池なしで太陽光発電の電気を自家消費する方法
蓄電池なしでも太陽光発電の電気は自家消費が可能です。ただし、電気が貯められないため、自家消費する電力量を増やすには効率的に使う必要があるでしょう。ここでは、蓄電池なしで太陽光発電の電気を自家消費する方法を3つ紹介します。
オール電化にする
太陽光発電を導入すると同時に、自宅をオール電化にするのもひとつの方法です。オール電化住宅では、調理や給湯の熱源にガスではなく電気を使用します。ガスが電気に置き換わることによって、ガス代を支払う必要がなくなり、電力消費量を増やせるでしょう。
電力消費量が増えれば太陽光発電の電気を自家消費に回せます。太陽光発電を設置するときはオール電化を導入するグッドタイミングです。オール電化であれば、生活スタイルを変えずに自家消費する電力量を増やせます。
電気自動車にする
車を所有している方は電気自動車への乗り換えがおすすめです。電気自動車はガソリンや軽油といった化石燃料を消費せず、走行に必要なエネルギー全てを電気で賄います。
電気自動車を走らせるには充電が必要ですが、太陽光発電の電気を供給すれば自家消費に貢献できるでしょう。ガソリン代がなくなり、節約にも役立ちます。V2Hシステムを導入すれば、電気自動車を蓄電池として活用できるのも大きなメリットです。
生活する人数を増やす
オール電化の導入や電気自動車への買い替えが難しいのであれば、生活する人数を増やすことを検討しましょう。具体的には、民泊を始めたり建て替えを検討している方は二世帯住宅にしたりすることで生活する人数を増やせます。
基本的に、同じ住宅で生活する人数が増えれば必要な電力量も増加するため、太陽光発電の電気を自家消費に回しやすくなるでしょう。
太陽光発電と蓄電池を併用するメリット
蓄電池がなくても、電力消費量を増やせば太陽光発電を有効活用できます。しかし、蓄電池をセットで導入すれば、さらに大きなメリットを享受できるでしょう。ここでは、太陽光発電と蓄電池を併用するメリットを紹介します。
電気を貯めて使用できる
蓄電池を設置すれば、太陽光発電の電気を貯めて使用できます。発電ができない夜間や悪天候時でも、電力会社から買電せずに蓄電池に貯めた電気を使えるのがメリットです。
太陽光発電を単体で導入するケースでは、発電した電気を貯められません。余った電力を売電して収入を得ることは可能ですが、夜間や悪天候時の自家消費に回して電気代を節約するのは不可能です。より効率的に太陽光発電を運用したいのであれば、蓄電池をセットで導入するとよいでしょう。
災害時や停電時にも電気を使える
事前に電気を貯めておくことで、災害や停電が発生したときに蓄電池の電気が使えます。電力会社からの電気の供給が復旧するまでの間、日常生活を維持するのに役立つでしょう。日中に発電した電気を貯められるため、停電が長引いた場合も対応できます。
特に、オール電化住宅は停電するとほとんどの設備が使えません。太陽光発電と蓄電池の併用はオール電化住宅のリスクヘッジとしても有用です。
電気料金を抑えられる
電気料金が安い夜間電力を購入して蓄電池に充電し、電気料金が高額な日中に蓄電池の電気を使用すれば、電気代が減らせます。電力会社から購入する電力量を減らして、昼間は蓄電池の電気を使うことで、ピークカットやピークシフトに貢献できるのは大きなメリットです。
太陽光発電の余剰電力は売電して収入が得られますが、FIT制度の適用期間を過ぎると売電価格が大幅に下がり、収入が見込めません。卒FIT後は蓄電池を活用し、自家消費することが重要になるでしょう。
節電の意識を高められる
蓄電池を有効活用するには、充電するタイミングや電気の使用量を意識しなければなりません。使用量はリアルタイムでモニタリングできるため、機器や時間帯ごとの電力消費量が分かります。
普段から定期的にチェックすることで、自宅の電力使用の傾向を把握でき、節電の意識を高められるでしょう。家族全員の節電意識が高まれば、光熱費の節約や地球環境の保護に役立ちます。
太陽光発電システムに導入できる蓄電池の種類
太陽光発電システムに導入する蓄電池にはいくつかの種類があります。購入する際はそれぞれのメリットとデメリットを把握することが大切です。主な蓄電池には以下の4種類があります。
・鉛蓄電池
・リチウムイオン電池
・ニッケル水素電池
・NAS電池
家庭用蓄電池に使用されているのは主にリチウムイオン電池ですが、他の蓄電池の特徴も理解するとよいでしょう。
低コストの「鉛蓄電池」
鉛蓄電池とは、電極に二酸化鉛(PbO2)と鉛(Pb)、電解液に希硫酸(H2SO4)を使用した二次電池です。太陽光発電の蓄電池以外に、自動車のバッテリーでも使用されています。
二次電池の中では安価に製造でき、運用時の信頼性や安全性が高いのがメリットです。一方、希硫酸を使用しているため破損したときの危険性が高く、取り扱いには十分注意しましょう。鉛蓄電池は電極板の種類によって、衝撃に強いクラッド式と放電効率が高いペースト式に分かれます。
効率が高い「リチウムイオン電池」
リチウムイオン電池とは、電極にリチウム遷移金属複合酸化物(コバルト酸リチウム)と炭素材料(ハードカーボンなど)、電解質にヘキサフルオロリン酸リチウムをはじめとした有機溶媒を使用した二次電池です。
高密度で高効率なのが特徴で、小型でありながら蓄電容量が多い蓄電池を製造するのに向いています。残存容量が簡単に確認でき、日常的に使用する蓄電池として使いやすいのが魅力です。家庭用蓄電池以外では、電気自動車のバッテリーに使用されています。
急速充放電ができる「ニッケル水素電池」
ニッケル水素電池とは、電極にニッケル酸化化合物と水素化合物、電解液にアルカリ溶液を使用する二次電池です。過放電や過充電に強いのが特徴で、リチウムイオン電池とは異なります。また、急速充放電にも対応しており、比較的安全性が高いのもメリットです。
家庭用蓄電池以外には、乾電池型の二次電池やハイブリッドカーのバッテリーとして使用されています。多くのメリットがある一方、メモリ効果のような長寿命化を阻害する要素があるのがデメリットです。
コストが低く長寿命な「NAS電池」
NAS電池は、電極にナトリウム(Na)と硫黄(S)、電解質にファインセラミックスを使用しています。大容量かつ長寿命であることがメリットです。比較的コストがかからない鉛蓄電池よりもさらに低コストで製造できます。
ナトリウムと硫黄を使う性質上、危険性が高いのがデメリットです。NAS電池はエネルギー密度の高さを生かせる大規模な電力貯蔵設備やバックアップ電源に使用されています。
太陽光発電と併用する蓄電池選びのポイント
太陽光発電と蓄電池を併用するメリットは理解できたものの、どのような蓄電池を選べばよいか分からない方もいるでしょう。いくつかのポイントを押さえて、自宅の環境や使用目的に合った蓄電池を選ぶことが大切です。ここでは、蓄電池選びのポイントを5つ紹介します。
蓄電容量を見て選ぶ
蓄電容量の数値が大きい製品ほど多くの電気を貯められて、長時間使用できます。できるだけ多くの電力を太陽光発電で賄いたい方や長期間の停電に備えたい方は、大容量の蓄電池を選ぶとよいでしょう。カタログに記載された放電時間を見れば、使用できる時間の目安が分かります。
容量が多いほどコストがかかるため、予算面を考慮して適切な容量の蓄電池を選びましょう。ただし、容量があまりに小さい蓄電池だと必要な電気が貯められず、夜間や悪天候時、停電時に使用できる電気が少なくなります。
充放電回数を見て選ぶ
蓄電池には充放電の「保証回数」があります。保証回数とは、メーカーが定める蓄電容量まで何回充放電を繰り返せるかを示す数値です。保証回数を超えて充放電すると蓄電容量が低下するため、長く使いたいのであれば充放電回数が多い製品を選びましょう。
ただし、充放電回数は使い方によって変動します。保証回数は導入する蓄電池を比較・検討するときの指標として活用するとよいでしょう。
充電時間を見て選ぶ
蓄電池によって満充電までにかかる時間は異なります。太陽光発電が稼働している時間内に充電を完了するには、速やかに充電できる製品を選ぶことが大切です。短時間で充電できる蓄電池であれば、日照時間が短い季節や天候でも効率的に電気が貯められます。
一方、充電時間が長い製品は事前のシミュレーション通りに充電できない恐れがあるため注意しましょう。
形やサイズを見て選ぶ
蓄電池にはさまざまな形やサイズの製品があります。スペースが限られている場合には、形やサイズを確認し、問題なく設置できる蓄電池を購入しなければなりません。エネルギー密度が限られるため、同じタイプの蓄電池であれば小型の製品ほど容量が少なくなります。蓄電容量との兼ね合いを考えて購入する蓄電池を決めましょう。
保証内容を見て選ぶ
将来にわたって長期間運用する蓄電池は保証内容も大切です。メーカーや製品によって保証内容は異なるため、購入前にしっかりと確認した上で選びましょう。
10年程度の保証が付いている製品がほとんどですが、15年の長期保証が受けられる蓄電池もあります。ただし、長期保証は有料の場合もあるため、きちんとチェックしてから購入しましょう。
リベラルで太陽光発電システムを導入しよう!
太陽光発電システムを導入するときは、製品選びだけでなく信頼できる業者を選ぶことも大切です。安さだけをアピールする業者よりも、保証やサービスが充実している業者を選びましょう。
リベラルソリューションでは、さまざまな種類の太陽光発電や蓄電池を取り扱っています。スマート電化にも対応しており、宅内のエネルギー消費を見直したい方にも満足いただけるでしょう。太陽光発電モジュールには最長20年の長期保証がついており、安心してご利用いただけます。
自宅の新築やリフォームに合わせて太陽光発電システムを導入したい方や信頼できる業者に相談したい方は、ぜひリベラルソリューションをご検討ください。蓄電池なしで太陽光発電を導入したい方の相談もお待ちしています。
まとめ
太陽光発電は蓄電池なしでも導入できます。しかし、節電や環境保護に貢献し、多くのメリットを享受するには蓄電池とのセット導入がおすすめです。生活スタイルや自宅の電力消費量を考慮して、適切な太陽光発電や蓄電池を選びましょう。
新たに太陽光発電システムを導入しようと考えている方は、信頼できる業者を選ぶ必要があります。業者選びで迷っている方や信頼できる業者が判断できない方は、ぜひリベラルソリューションにご相談ください。
リベラルソリューションでは、太陽光発電や蓄電池の導入から運用までをトータルでサポートします。長期保証も受けられるため、安心して使いたい方にもおすすめです。太陽光発電や蓄電池のことは、ぜひ一度リベラルソリューションにご相談ください。