一時的に電気を蓄えられる蓄電池は、日常生活だけでなく停電時にも役立ちます。災害発生時に活躍した例もあるため、蓄電池に興味を持っている方や導入を考えている方もいるのではないでしょうか。
そこでこの記事では、停電時における蓄電池の役割について詳しく解説します。機器の選び方が分かると、自宅や使い方に合った蓄電池が導入できるでしょう。後半では、蓄電池のメリットを生かす方法や緊急時の使い方を紹介します。
停電時の蓄電池の役割は?停電対策に必要なもの?
一時的に電気を蓄え、自由なタイミングで供給する設備が「蓄電池」です。近年では災害対策に役立つ設備として需要が高まっています。費用面で悩んでいる方は、補助金制度について知ることも大切です。ここでは、停電時の蓄電池の役割や必要性について解説します。
近年の災害による停電の状況は?
地震や台風が多い日本では、近年も災害による大規模停電が発生しています。過去2年で電気関係の被害が目立ったのは以下の2つの災害です。
大規模停電が発生すると、復旧までに数日を要するケースもあります。長期間の停電の中、普段通りの生活を続けるには、それぞれの家庭での対策が必要です。季節によっては電気がない環境は命に関わるため、停電の長期化を考慮した対策が重要といえるでしょう。
国も災害対策として補助金制度などで支援
国は災害時の電力供給分散化を図り、自家発電や自家消費の支援に力を入れています。2019年度と2020年度には、施設や家庭を対象とした蓄電池補助金を公募しました。また、自治体単位で利用できる補助金もあります。以下は東京都足立区の例です。
自治体によって補助金制度は異なるので、自分が住んでいるエリアについてリサーチするとよいでしょう。また、蓄電池の種類で適用の可否が変わる点にも注意が必要です。
過去には蓄電池が活躍した事例もある
2020年11月現在までに発生した災害で、蓄電池が活躍した事例は複数挙げられます。電気が数日使えないだけでも不便な生活を強いられますが、30日以上停電が続いたケースもあり、蓄電池の必要性が分かるでしょう。
太陽光発電と併用すれば、さらに安心して過ごせる環境を構築できます。電気代の節約といった日常的なメリットだけでなく、災害時に対応できるのが蓄電池の魅力です。
蓄電池があれば長期的な停電でも電気が使える
太陽光発電は、太陽光がある間は電気を生み出し続けることが可能な設備です。ただし、夜間は発電できません。また、天気が悪いときも発電効率は下がります。停電した際には昼間は電気を使えても、夜は電気がない環境で過ごすという事態になるでしょう。
一方、蓄電池は電気を蓄えておくことで、必要なときに電気が使える設備です。日中に太陽光発電で生じた電気を蓄電池に蓄えれば、夜間も電気が使えます。長期的な停電でも、比較的安定した電力の供給が可能でしょう。太陽光発電設備を運用している方は、蓄電池を導入することでさらに有効活用できます。
停電時に活用できる蓄電池を選ぶ3つのポイント
停電時に役立つ蓄電池を購入したいのであれば、自宅の環境や使い方に応じた機器を選ぶことが重要です。電気を使用する範囲や必要な容量、出力について十分に検討しましょう。ここでは、停電時に活用できる蓄電池を選ぶポイントを3つ紹介します。
電気の使用範囲の希望に応じて選ぶ
蓄電池には「全負荷型」と「特定負荷型」があります。違いは停電時に電気を使用できる範囲です。それぞれ以下のような特徴やメリット・デメリットがあるため、自宅の環境や好みによって選びましょう。
例えば、「停電時でも普段通りに電気を使いたい」という方は全負荷型がおすすめです。一方、「本体サイズを小さくしたい」という方には特定負荷型のほうが向いています。
容量や出力が大きいものにする
蓄電池の容量や出力は機種によって異なります。停電時に活用したいのであれば、容量と出力の大きい蓄電池を選ぶとよいでしょう。住んでいる人数が多い場合や建物が大きい場合は、特に大容量の機器が必要です。
エアコンを利用するなら200Vに対応しているものに
蓄電池は100V対応タイプだけでなく、200Vに対応しているものもあります。停電時でもエアコンやIHクッキングヒーターを使いたいのであれば、200Vに対応した蓄電池を選びましょう。特に夏や冬に停電が発生した場合、乳幼児や高齢者がいる家庭ではエアコンが使えないと命に関わります。200Vの主な家電は以下の通りです。
・エアコン
・電気式床暖房
・食器洗い乾燥機
・洗濯乾燥機
・IHクッキングヒーター
・浴室換気暖房乾燥機
蓄電池で使える家電の稼働時間の目安
停電時に家電を使える時間は、蓄電池の容量と使用する家電の消費電力によって決まります。一般的な家庭用蓄電池の容量は、6kWh~8kWh程度です。容量7kWhの蓄電池の場合、使う家電の種類や数によって稼働時間は以下のような差が出ます。
・照明・テレビ・冷蔵庫の3つを常時稼働する場合:約12時間
・照明・テレビ・冷蔵庫・エアコンの4つを常時稼働する場合:約6時間
上記はあくまで目安です。10kWhを超える大容量の蓄電池であれば、24時間以上続けて使えるケースもあります。具体的な稼働時間が知りたい方は、以下の計算式で算出しましょう。
停電時の蓄電池の使用方法やポイント
停電時に備えて蓄電池を設置したいという方は、万が一の事態にもしっかりと対応できる知識が必要です。機器の設定によって思うように作動しないこともあるため、正しい使用方法を理解しましょう。ここでは、停電時の蓄電池の使用方法やポイントを紹介します。
自立運転モードにする
停電時に蓄電池の電気を使用する際には、「自立運転モード」に切り替えましょう。そのままでは、蓄電池の電気が使えません。停電すると自動的に自立運転モードに切り替わる機種もありますが、手動での切り替えが必要な機器もあります。切り替えの手順は機器によって異なるため、取扱説明書やホームページで事前に確認するとよいでしょう。
普段から電気を貯めておく
停電時には電力会社からの電力の供給がストップするため、蓄電池に充電できません。電気の残量がないと蓄電池を利用できず、災害への備えが十分に活用できないでしょう。
特に、地震のような自然災害はいつ来るか予測できません。万が一停電してもできるだけ長い間電気を使用できるように、普段から災害に備えて電気を蓄えておくのがポイントです。
コンセントを抜いて待機電力を抑える
蓄電池の容量には限りがあります。少しでも長い間電気が使えるように、停電時には待機電力を抑えることを心掛けましょう。
例えば、テレビやパソコンといった家電を常にコンセントに接続している方もいるかもしれません。しかし、電源を切ってもコンセントにつないだままだと待機電力を消費しています。使っていない家電はコンセントから抜くと、電気が節約できます。
停電の備えには電力スマート化の実績豊富な業者へ相談を
蓄電池を導入する際は、実績が豊富な業者に依頼すると安心です。企業規模だけでなく、担当者の対応力や信頼できるかどうかを重視して選びましょう。蓄電池に詳しくない方でも、詳しい情報を提供してくれる業者を選べば安心して任せられます。
どこに相談すればよいのか分からない方は、ぜひリベラルソリューションへお問い合わせください。停電時に役立つ蓄電池の他、太陽光発電の導入にも力を入れています。電気料金の仕組みをうまく活用し、生活費節約へのアプローチも可能です。
金銭的な負担を減らせるよう、補助金制度に関するアドバイスも実施しています。複雑な手続きを代行しているため、不安がある方もスムーズに導入できるでしょう。設備導入後のメンテナンスやサポート体制も私たちの強みです。
まとめ
地震や台風といった災害によって停電しても、蓄電池があれば照明やエアコンを使用できます。停電時に活用できる蓄電池は使用する範囲や容量、出力を考慮して選びましょう。時期や地域によっては、補助金制度で導入時の金銭的負担を軽減できます。
蓄電池を最大限に活用するには、環境に適した機器の選択が大切です。信頼できる業者に相談しながら、日常生活だけでなく災害時の安心感を高めましょう。蓄電池の導入やスマート化をご希望の方は、ぜひこの機会にリベラルソリューションのサービスをご検討ください。