知っておきたい蓄電池の知識!太陽光なしでも設置できる?単体でも効果あり?

災害対策や電気代の削減に役立つ蓄電池は、人気が高い住宅設備のひとつです。これから自宅に蓄電池を設置しようと考えている方もいるのではないでしょうか。しかし、蓄電池は太陽光発電とセットで設置するものというイメージがある設備です。

 

そこでこの記事では、太陽光なしの状態で蓄電池を導入するメリットをご紹介します。蓄電池の特徴や選び方、導入する前に覚えておきたい注意点をチェックしましょう。事前にこれらの情報を確認すれば、後悔しない蓄電池選びに役立ちます。

 

目次

太陽光なしでも蓄電池は設置できる?

蓄電池と聞いても、実際にどのような働きをする設備なのかよく分からない方もいらっしゃるのではないでしょうか。

 

ここでは、蓄電池がどのような設備なのか、太陽光発電なしで導入できるのかを解説します。初めて蓄電池を導入する方や、蓄電池の仕組みを知りたい方はあらかじめ確認することをおすすめします。

 

蓄電池とは?

蓄電池とは、あらかじめ充電することで必要なときに電力を供給できる二次電池です。家庭用蓄電池を住宅に設置することで、宅内の回路に電力を供給できます。

 

蓄電池から宅内の回路に電力を供給するには、前もって充電しなければなりません。充電していないと必要なときに電気を使えないので注意しましょう。太陽光発電とセットで設置するケースでは、太陽光発電によって発電した電気で蓄電池に充電します。

 

蓄電池は太陽光発電なしでも設置可能

蓄電池は太陽光発電とセットで導入するだけでなく、単体での導入も可能です。単体で導入するケースでは、契約している電力会社から受電した電気を利用して充電します。

 

蓄電池を宅内の回路に接続し、電力を供給する仕組みは変わりません。きちんと充電しておけば停電対策にもなるので、単体で導入する場合も一定のメリットを得られます。

 

ただし、蓄電池を導入することで得られるメリットを最大限享受したいなら、太陽光発電とセットで導入するのがおすすめです。

 

太陽光なしで設置するなら知っておきたい!蓄電池の種類

蓄電池には複数の種類があり、それぞれ特徴が異なります。主な蓄電池の種類は以下の3つです。

 

・単機能型蓄電池

・ハイブリッド型蓄電池

・トライブリッド型蓄電池

 

これらのうち、蓄電池を単体で導入するなら「単機能型蓄電池」がおすすめです。太陽光発電やEVとセットで導入するときは、それぞれの設備に合った蓄電池を選びましょう。

 

単機能型蓄電池

単機能型とは、蓄電池専用のパワーコンディショナを使用するタイプです。パワーコンディショナが独立しているので、蓄電池を単体で導入するケースにも対応できます。

 

しかし、太陽光発電とセットで導入するケースで単機能型蓄電池を選択すると、蓄電池と太陽光発電のそれぞれにパワーコンディショナを設置しなければなりません。太陽光発電なしで導入するときに検討するとよいでしょう。

 

ハイブリッド型蓄電池

ハイブリッド型は、太陽光発電と蓄電池のパワーコンディショナが一体化しています。ひとつのパワーコンディショナで効率的に電力を供給できるので、太陽光発電と併用するケースではハイブリッド型が主流です。

 

太陽光発電とセットで導入する方や、近いうちに導入する予定がある方はこのタイプを選ぶことになるでしょう。単機能型に比べて変換時のロスが少ないのがメリットです。蓄電池を単体で導入する際は、ハイブリッド型を選ぶメリットはありません。

 

トライブリッド型蓄電池

トライブリッド型は、蓄電池・太陽光発電・EV用のパワーコンディショナが一体になったタイプです。すでにEVを保有していて、追加で蓄電池と太陽光発電を導入しようと考えている方に向いています。

 

3つのパワーコンディショナが一体化している分、他のタイプより高価です。したがって、EVを保有していないなら導入するメリットはありません。蓄電池や太陽光発電と併せて、将来的にEVを導入することを考えているなら検討してもよいでしょう。

 

太陽光なしでも得られる蓄電池のメリット

蓄電池は太陽光発電とセットで運用するケースが多いですが、単体で運用してもいくつかのメリットを享受できます。単体運用の主なメリットは以下の通りです。

 

・電気代を節約できる

・停電対策になる

 

それぞれどのようなメリットなのか具体的にチェックしましょう。単体導入を検討している方は、事前に確認することをおすすめします。

 

電気代を節約できる

夜間の電力量料金が日中に比べて大幅に安くなるプランなど、時間帯によって料金が異なるプランに加入している人は、うまく利用すれば電気代を節約できます。

 

電力量料金が安い時間帯に受電した電気で蓄電池に充電し、料金が高い時間帯に貯めた電気を使用すれば差額分の節約が可能です。一例として、東京電力エナジーパートナーの「夜トク8」を契約している場合の電力量料金をチェックしましょう。

 

・日中(7:00~23:00):32.74円/kWh

・夜間(23:00~翌7:00):21.16円/kWh

 

夜間電力で充電して日中の電力に充当すれば、11.58円/kWh節約できます。充当できる電力量が大きくなればなるほど節約効果が高くなるでしょう。

 

停電などの非常時にも電力が使える

蓄電池は災害対策としても有用な設備です。自然災害や送電系統の障害で停電した際も、蓄電池にきちんと充電していれば電気を使用できます。オール電化の住宅で停電すると宅内にあるほとんどの設備が使えなくなってしまいますが、蓄電池を設置していれば台風などの災害が多いエリアでは特に役立つでしょう。

 

ただし、単体で導入するケースでは、停電時に使用できる電力はあらかじめ充電した分に限られます。太陽光発電を併用する場合とは異なり、停電が長期に及ぶと充電がなくなって電力を供給できなくなるので注意しましょう。

 

蓄電池を導入する際の注意点

新たに導入するときには、いくつか注意したいポイントがあります。導入してから後悔することを防ぐためにも、事前に注意点をチェックしましょう。特に注意したいポイントは以下の3つです。

 

・初期費用

・寿命

・設置スペース

 

それぞれどのようなポイントに注目すればよいのか解説します。これから導入しようと思っている方は要チェックです。

 

導入の初期費用が必要

蓄電池を新規導入するときには初期費用がかかります。蓄電池の種類などによって具体的な金額は異なりますが、100万円~300万円程度必要です。したがって、導入するときには負担する初期費用に見合ったメリットを享受できるか考えることをおすすめします。

 

蓄電池導入による電気代削減効果だけで初期費用を回収するというよりも、停電対策などの付加価値にどの程度魅力を感じるかも含めて総合的に考えましょう。

 

蓄電池には寿命がある

蓄電池には寿命があり、充放電を繰り返すことで徐々に充電可能容量が減ります。充電量0%の状態から100%まで充電し、0%まで放電する流れを1サイクルと呼び、何回繰り返せるかで寿命を示すのが特徴です。

 

充電可能容量が減ると使える電力も減少するので注意しましょう。メーカーによっては10年以上の容量保証が付帯しているので、寿命が気になる方は保証を重視して選ぶのもおすすめです。一度設置したら永久に使えるわけではないことを意識しましょう。

 

設置スペースを確保する必要がある

蓄電池を設置するときは、メーカーが定めた条件を満たす場所を選定しなければなりません。具体的には、以下に該当するところを避けて設置します。

 

・湿度が高い場所

・積雪によって蓄電池が埋没する場所

・塩害地域(耐塩害仕様製品を除く)

・温度変化が激しい場所

 

条件を満たす場所に、蓄電池本体のサイズに離隔距離をプラスしたスペースを確保しましょう。製品には屋内用・屋外用があり、それぞれ適した場所に設置しなければなりません。

 

自宅に合った蓄電池の選び方

蓄電池を導入するなら、自宅に合った製品を選びましょう。さまざまなメーカーが多種多様な製品をリリースしているので、どの製品が適しているのか考えます。選定時にチェックしたいポイントは以下の3つです。

 

・蓄電容量

・サイクル寿命

・メーカー保証

 

いずれも蓄電池を長く快適に使うために大切な要素なので、きちんと考慮しましょう。ライフスタイルによって最適な製品は異なります。

 

蓄電容量で選ぶ

蓄電容量が多いものを設置すれば使用できる電力量が増えますが、その分価格が高くなります。導入時には自宅の電力使用量を計算し、どの程度の容量の製品が適しているか判断しましょう。計算するときは、宅内設備の消費電力を正しく把握することが大切です。

 

容量が少なすぎるものを購入すると、快適に電気を使用できません。予算にもよりますが、電力使用量を計算してやや余裕がある容量の製品を選ぶとよいでしょう。

 

サイクル寿命で選ぶ

サイクル寿命とは、メーカーが定めた蓄電容量になるまでに充電・放電のサイクルを何回繰り返せるかを示しています。一例として、6,000サイクルで80%という記載は、充電・放電のサイクルを6,000回繰り返しても定格容量の80%を維持するという意味です。

 

メーカーによってテストしている条件が異なるため、一概に比較できるものではありません。一般的にサイクル寿命が長ければ長期運用しても容量が低下しにくく、寿命が長いといえるでしょう。

 

メーカー保証で選ぶ

蓄電池の設置にはある程度の費用がかかり、長期運用する設備なのでメーカー保証も重要です。各メーカーがメンテナンスや故障に関する保証を提供していますが、具体的な内容はそれぞれ異なります。

 

長期保証が無料で受けられるメーカーもあれば、有料でより手厚い保証が受けられるメーカーもあるので要チェックです。

 

有料で延長保証を付帯できるメーカーの製品を購入するときは、保証料も忘れずに確認しましょう。保証が充実しているメーカーの製品を選べば、安心して長期的に運用できます。

 

蓄電池は太陽光発電との併設がおすすめ

蓄電池は単体で設置できますが、より大きなメリットを享受したいなら太陽光発電とセットで設置するのがおすすめです。併設した場合のメリットをチェックしましょう。

 

電気代の節約という観点で見ると、日中に発電した電気を蓄電して太陽光発電が使えない夜間に使用できます。電力会社から購入する電力量を大幅に減らせるので、単体導入に比べて節約効果が高まるでしょう。

 

停電対策の観点では、停電が長期化しても太陽光発電によって充電できるので、継続的に電気を供給できます。蓄電池単体では使い切ればそれ以上供給できなくなる反面、併設していれば太陽光発電が稼働すれば電気の供給が可能です。

 

単体導入と比較すると併設するメリットは非常に大きいので、ぜひ検討してみてはいかがでしょうか。

 

まとめ

蓄電池は電気代の節約や停電対策に役立つ便利な設備です。より大きな恩恵を受けたいなら、太陽光発電をセットで導入するとよいでしょう。新たにこれらの設備を導入する方は、信頼できる業者を選ぶことも大切です。

 

リベラルソリューションでは、蓄電池や太陽光発電の導入からアフターサポートまで総合的に提供しています。安さだけをアピールする業者ではなく、長期的に信頼できる業者に依頼したいと考える方は、ぜひリベラルソリューションにご相談ください。

 

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